この記事のまとめ

ホリスティック(holistic)とは、物事を一部分だけで捉えるのではなく、それぞれの関係やつながりを含めて、全体として捉える考え方です。
「全体を見る」とは、単に見る範囲を広げることではありません。一つひとつの部分が、ほかの部分や周囲とどのように関係しているのかまで含めて考えることです。
ホリスティックは部分を見ることを否定するものではなく、部分と全体、それぞれの視点を活かして物事を捉える考え方です。
Q&A よくある質問
Q1. ホリスティックとはどういう意味ですか?
ホリスティックとは、物事を一部分だけで捉えるのではなく、それぞれの関係やつながりを含めて全体として捉える考え方です。健康や医療だけでなく、教育、組織、環境など幅広い分野で使われています。
Q2. ホリスティック療法とは何ですか?
ホリスティック療法とは、症状や体の一部分だけでなく、その人を全体として捉えることを重視する療法の総称として使われる言葉です。ただし、ホリスティック自体は特定の治療法や療法の名称ではありません。
Q3. ホリスティックは怪しいですか?
ホリスティックという言葉自体は、全体の関係やつながりを含めて物事を捉える考え方を表すもので、特定の療法を意味する言葉ではありません。 ホリスティックを掲げる療法やサービスについては、それぞれの内容や根拠を個別に確認することが大切です。
Q4. ホリスティックラーニングとはどういう意味ですか?
ホリスティックラーニングとは、知識だけを個別に学ぶのではなく、人の成長や経験、周囲との関係などを含めて全体的に学びを捉える考え方です。ホリスティックという言葉が、健康分野以外でも使われる一例です。
Q5. ホリスティック整体とはどのような整体ですか?
ホリスティック整体とは、つらい部分だけに目を向けるのではなく、姿勢や動き、体の使い方など、体全体のつながりを見ながら考える整体です。ただし、ホリスティック整体に統一された方法や定義があるわけではなく、考え方や施術内容は整体院によって異なります。

ホリスティックとは?
ホリスティック(holistic)とは、物事を部分だけに分けて考えるのではなく、全体として捉える考え方を表す言葉です。
英語の「whole(全体)」と関連する言葉で、日本語では「全体的」「包括的」などと表現されたりします。
例えば
体について考える場合も、
・腰が痛いから腰だけを見る
・肩がこるから肩だけを見る
という部分だけに目を向ける考え方だけではありません。
姿勢や動き方、生活習慣、体のほかの部分との関係なども含めて、その人の体全体をひとつのつながりとして考える。
これが、ホリスティックな見方の一例です。
ただし、「ホリスティック=体全体を見る健康法」という意味だけではありません。
人、組織、教育、環境など、さまざまな分野で使われる考え方です。
全体を見るとは?
「全体を見る」と聞くと、単純に「見る範囲を広げること」のように感じるかもしれません。
しかし、ホリスティックで大切なのは、それぞれの部分がどのようにつながっているのかを見ることです。
たとえば、一台の自動車を考えてみましょう。
エンジン、タイヤ、ブレーキ、ハンドルなど、一つひとつの部品にはそれぞれ役割があります。
ところが、自動車がうまく走らないときに、一つの部品だけを見ても原因が分からない場合があります。
タイヤの状態が走り方に影響し、その走り方が別の部品への負担につながることもあります。
一つひとつの部品を詳しく見ることと、それらの関係やつながりを見ること。
ホリスティックでは、後者の視点も大切にします。
ここでいう「全体」とは、単に見る範囲を広げることではありません。
対象を取り巻く要素や、それぞれの関係まで含めて考えることです。
ホリスティックでない例
反対に考えてみると、ホリスティックの意味が分かりやすくなります。
たとえば、ある問題を細かく分けて、
「ここに問題があるから、ここを調べる」
「この部分に異常があるから、この部分に対応する」
と考える方法です。
これは、物事を部分に分けて詳しく見る考え方です。
決して悪い考え方ではありません。
むしろ、複雑なものを理解するときには、細かく分けて調べることが必要です。
ホリスティックとの違いは、
部分を見るか、全体を見るか
という単純な二択ではありません。
部分を詳しく見ることを得意とする考え方と、部分同士のつながりを含めて全体を見る考え方では、問題を見る視点が違うと考えると分かりやすいでしょう。
医療は部分を詳しく見ることが得意
医療機関では、体をさまざまな領域に分けて専門的に調べることができます。
たとえば、目なら眼科、耳なら耳鼻咽喉科、皮膚なら皮膚科、骨や関節なら整形外科というように、それぞれの分野に専門家がいます。
さらに検査によって体の状態を確認し、病気やけがなどを診断し、それに応じた治療を行います。
これは、体の一部分を専門的に、深く調べることができる医療の大きな長所です。
体に何らかの異変が起きたとき、まず医療機関で確認することが重要なのも、このためです。
一方、人の体は完全に独立した部品の集まりではありません。
筋肉、関節、神経などは互いに関係しながら働き、さらに日常の姿勢や動作、生活環境などの影響も受けています。
そのため、部分を詳しく見る視点とは別に、別の角度から体全体を見ていくことが、ひとつの選択肢になります。
部分を見ることにも、全体を見ることにも長所がある
ここまで読むと、
「部分を見る考え方より、全体を見るホリスティックのほうが良いのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、そうではありません。
部分を見ることにも、全体を見ることにも、それぞれ長所があります。
たとえば時計が動かなくなったとします。
原因を調べるためには、一つひとつの部品を詳しく確認する必要があります。
一方で、その部品がほかの部品とどのようにかみ合い、時計全体として動いているのかを見ることも必要です。
人の体について考える場合も同じです。
細かく見るから分かることがあり、全体を見るから気づけることもあります。
どちらか一方が正しいというより、目的に応じて視点を使い分けることが大切です。
医療とホリスティックは対立しない
ホリスティックという言葉は、ときどき「西洋医学とは違うもの」「医療とは反対の考え方」のように使われることがあります。
しかし、本来、両者を単純に対立させる必要はありません。
医療機関では、診察や検査によって体の状態を確認し、必要に応じて診断や治療を行います。
これは健康を考えるうえで非常に重要な役割です。
一方で、医療機関を受診したあとも、
「検査や治療は受けたけれど、日常生活ではまだ困っている」
ということもあります。
そのようなときには、医療機関で確認されたことを踏まえながら、日常生活での姿勢や動き、体の使い方など、別の角度から体全体を見ていくことが役立ってきます。
医療か、ホリスティックか。
医療とホリスティックな視点を、対立させて考える必要はありません。
ホリスティックを身近な例で考えてみる
ホリスティックという考え方は、実はそれほど特別なものではありません。
身近なところにも、同じような考え方があります。
たとえば料理です。
「健康のためには、この食品が良い」
という情報を知ったとしても、それだけを毎日食べ続ければよいとは限りません。
食事全体のバランスや量、生活リズム、その人の好み、誰と食事を共にするかや、続けやすさなども関係します。
仕事でも同じです。
一人の社員だけを見て問題を考えるのではなく、仕事内容、人間関係、組織の仕組み、働く環境などを見ることで、初めて分かることがあります。
人の体も同じように、
・痛いところ
・動きにくいところ
・気になる症状 など
だけでなく、その周囲や体全体、さらに日常生活まで視野を広げることで、違った見え方をすることがあります。
ホリスティックとは、何か特別な方法の名前というよりも、
「一部分だけで判断せず、つながりを含めて全体を見る」
という考え方です。
部分を詳しく見ることと、全体のつながりを見ること。
それぞれの長所を理解しながら使い分けることで、物事を一つの視点だけで決めつけずに考えられるようになります。
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